◇◆◇◆◇高野の独り言◇◆◇◆◇

◇高野の独り言目次◇

第15回 湯の温度について

紅茶を点てる湯の温度はどのぐらいがいいのか?とよく聞かれることがあります。
もちろん100度です、と答えています。緑茶と違い紅茶は一発勝負、熱湯で茶葉の成分を出し切ってしまいます。従って二度目の湯をポットに注いでも、注出された紅茶は色だけで、味も香りもありません。
紅茶専門家と称する人の中には、このダージリンは少し湯の温度を落とした方が良いなどと指導しています。全くばかげた話です。何故このような事を言うのかと言えば、品質の良くない茶葉は、熱湯でがんがん点てると「イヤミ」がでて嫌われるからです。本当の良い茶葉は熱湯でしか旨みも香りもでません。でも、さすが専門家です。「イヤミ」はわかるんですねーー。ただ普段にいつも最高の茶葉だけしか飲まないーーなんて経済的には難しいですよね。そんなとき、少し尖って角のある様な茶葉は湯の温度は少し下げるか、茶葉の量を減らした方が良いかも?

2008/6/6

第16回 ボンバガラウバ茶

2008年夏、久々にボンバガラ茶園を買いつけました。
この茶園はマルワッタヴァレーの反対側に位置する茶園で、ヴェリマダという町のそばにあります。そして珍しい事に、出荷マークを二つもっています。一つはボンバガラウバ、もう一つはダウンサイド茶園です。どうしてこうなっているのかよくわかりません。
また、この茶園はミデイアムグローンの位置づけです。なぜなら、茶園は製茶工場の位置より上にある(ハイグローン)のですが、工場がミデイアムグローンにあるので中高地産ということです。ハイグローンとかローグローンとかよく言われますが、これは製茶工場のある位置(高度)によって決められています。
今年もなかなか旨いです。

2008/9/7

第17回 どうなっている!!紅茶原産地

今年の春の買い付けは35年間の紅茶買付の中で、こんなに失望した事はなかった。
セイロンのヌワラエリヤ、ディンブラなどの産地は極めて雨の少ない状況のままシーズンに入った。クオリティーシーズン独特の香りや、力強いボディーが無くプレーン。延々6週間にわたり鑑定を行い、やっとオークションで買付を完了しました。
やれやれと思った所、今度はダージリンファーストもセイロンと同じ状況。3月からサンプルテストを始め、4月一杯までねばったが結局、1ロットを選んだだけで終わった。どう贔屓目にみてもTAKANOの基準をクリアーできるものは極めて少なかった。日本のバイヤーの中には今年も最高のベストティーを買い付けました???と言う業者もかなり多く見られますが、わたしの鑑定がおかしいのですかね?それにしても、天候不順、茶園労働者の意識低下とくれば品質が落ちるのは致し方ないのかーーー。

2009/4/30